所長の独り言... 
とあるジャズベーシストの独白・・・
演奏(ベース)とミキシング(アンプ)の化学反応
 DTM作業に、レベルとかイコライズというものに取り組んで、色々と見えてきた視界がある。
 例えば、ベースリーダー作品を聞くと、ベースの音量は大きめに、また、イコライズはかなりLoを強めに、設定されている。 これは音像的には、ベースが前に、下(地底)から鳴り響くような形、と言える。
 今日の移動中、いくつかベーシストのリーダー作品とサイドメンとして参加した作品を聴き比べてみた。
 成程。音の作り、ミキシングが、全く違う。サイドメンとして参加している作品は、音量は比較的小さめに(つまり前後で言えば後ろに)、イコライズ的には中低音(胴の高さ)に設定していたり、する。
 
 上下の位置関係(高さ)的に、ウッドベースの胴鳴りのテイストを出したい、とすれば。
 ドラムのキックと、周波数帯をずらさねばならない。 ハードロックやヘビメタのような、エレベの(どデカいアンプの)重低音を強調し、キックと同期・ユニゾンするようなジャンルならばLoを上げるべきだが、アコースティック感、ウッベ感、モダンジャズ感を出したいならば、Loは抑え気味に、中低音を足し気味な感じにセッティングすると、周波数帯的にキックとかぶらずに鳴らす事が出来る。
 Bass(バス)というより、テナー〜バリトン、くらいの感覚で考えると、丁度良いのかも知れない。
 一方、ポピュラー系(エレベ系)の音楽の場合、やはりそちらに近いイコライズのセッティングにした方が、なんというか「座りが良い」気がする。 それなら、前迄使っていたフィッシュマンのピックアップの方が適している、のかも知れない。

 いずれ、ラインセレクターを導入して、曲ごと・シチェーションに応じてラインを切り替えたり、ブレンド(ミックス)したり、すると、より多彩になるし、対応性も高くなるかも知れない。
 いま、駒の右側に新しい(胴鳴りを拾うタイプの)ピックアップを装着しているが、ゆくゆくは、駒の左側に、装着型マイクを取り付けたい。 そうすれば、ライブからレコーディング迄、あらゆるシチェーションに、音作りに、対応出来るようになる。
 ・・・あんまり高級な楽器じゃないから、ゴチャゴチャ装備する事に抵抗は無いし、むしろ着飾る方向に考えた方が良いだろう。
 ・・・まぁ、いつの日になるか分からんけど、高価な(数百万円クラスの)楽器でも手に入れたら、何もつけないスッピンで使いたい、と思うけど。

 時に我が楽器。元は安物クラスの癖に、弾き込んでいるせいか、生徒さんの使ってる(僕から見れば弾きこんでない)お高い楽器よりも鳴る。その辺りが、アナログ楽器、弦楽器の面白い所。
 使用の頻度や年数に応じて磨耗してオンボロになっていって鳴らなくなっていく、、、どころか。むしろ、年々、良くなっていく。 細部は傷だらけの癖に。 自分以外、セッション等で他の人が弾いてるのを見ても、そう思う。
 重低音な音域・周波数帯をブーストしてるような、そういう鳴り方。 日頃、自主トレ(基礎トレ)で、手動で(つまり弾き方で)オクターブ下の音を強く鳴らすつもりで弾く訓練を導入している。
 科学的にどうだか分からないが、主観的な聴覚では通常ピッキングよりアルコはオクターブ低く聞こえる。指弾き(ピチカート、ピッキング)においては原音たる弓弾き(アルコ)の音よりも、第2倍音、オクターブ上の音が良く聞こえているように感じる。
 その点、エレベはウッベよりオクターブ低く、E弦の低いポジション等はまさに重低音という感じで聞こえるのだが。

 生音で、アンプ使わずにウッベを弾いてる分には、そういう重低音を強調しブーストするような弾き方は、丁度良いのだが。
 それに加えて、さらに、アンプやエフェクトのイコライズで重低音を強調・ブーストしたりすると、多分にエレベ風な音色になりやすいし。なんというか音がモゴモゴしてしまう。(検証済み)

 なぜ、そういう事になったか。
 今ならば、理解できるし、簡単に説明出来る。
 ベーシストのリーダー作品の、絶妙なマイキングでマイク録りされた音源をミキシングで音量やイコライズや音圧その他諸々を加工して目立つようにメイクされた(人工的に造られた音)を、「良い音」と認識し、それを手動・人力で、どうにかしようとし、実践してきた。
 一念岩を通す。じゃないが。 数年、いや、十数年間、一時はかなり意図的&集中的に、それ以降は半ば無意識的に(癖で)、常に「良い音で楽器を弾き鳴らす」という項目を自主練のメニューに織り込んできた。その甲斐もあって手動で、弾き方(指の当て方や速度)で音を変える事が出来るようになった。手動イコライズ。手動コンプ。 不器用過ぎて、逆に、地味に器用な芸当が出来るようになった。

 少し前、新しいピックアップを入手し、またミキシングというものに取り組んでいた事から、アンプの使い方、セッティングを、変えるようになった。 「良い音」を求めるのは、辞めた。
  「良い音を弾こうとする」かわりに「適当な音で弾く」ようになった。(適当=適宜妥当)
 つまり、ますます、こだわりがなくなった。考えなくなった。特にアンプ使う時は。
 その代わり、アンプを使う時は、ベーシスト脳ではなくミキサー脳を使って。TPOに応じてイコライジングするようになった。
 
 さっそく、ミキシングで覚えた考え方・アプローチが、ウェットな音の使用法が、ベース&アンプ関係に還元(リダクション)されてきたわけだ。
 今後「生のベース」は適度に酸化していき、ドライな感じ(原音的)になっていくだろう。
 全てはつながっていく。 相対的かつ相乗的に、効果を表す。

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