所長の独り言... 
とあるジャズベーシストの独白・・・
面倒くさい話
仕事に、私事に、あれやこれやで目が回るようなバタバタした日々が、ひと段落。 ようやく腰を落ち着けて、作曲作業や練習に取り組める。。。
バタバタした割には収穫の少ない、正直ゲンナリさせられる事が多い数週間だった。 まぁ、生きてりゃ色々ある。
総じて客足が伸びず。
まぁ、ニッパチのニッ!とか年度末とか、時期的な問題もあって、結果的なもんだから仕方ない。
が。 この寂しい状況が、人の気持ちを落ち込ませて、暴言無礼を働かせる。
僕としてなるべく、平静を保つつもりだが、あまりに無礼だと「何だと!?」となる。



ミュージシャンに出来る集客努力

こちとらフリーランスの音楽屋だ。上なし下なしでやってる個人商売だ。
ギャラを頂戴して仕事で協力する、音を売る事はあっても、店の従業員やら歌手・リーダーとかの専属アシスタントやら、そんな立場じゃないし、そんな風な扱いを受けなきゃならん覚えは、無い。 どうも何か勘違いしてるようだが。
 いったい、どういうつもり、何様のつもりなんだろう。
 せめて札束で頬っぺた叩きながらモノを言うとかなら、ともかく。
 出すもんも出さんで、言いたい放題。
 集客努力が足りない?
 阿呆か。
 ミュージシャンの集客努力は頑張って音楽をやる、それだけだ。それ以外に何がある。

 お門違いも甚だしい。 そんなに集客したくて仕方ないなら、まず自分で広報担当やら営業担当やら雇うなり、コンサルタントとかに相談するなり、当然それなりの経費をかけるなり、すりゃ良い。
 そんな努力もしないで、自分の(店の)集客力不足を棚上げして、出演者にあたるとは一体どんな了見なんだ。
 なんか「出してやってる」「やらせてやってる」みたいな感を出してるが。

 まぁ、人それぞれだ。 他の活動やライブの宣伝告知、レッスンの生徒集め、自己PR、その他諸々の理由で、マーケティングとかの用語で「集客商品」というのか、そんな感じでブッキング希望する人もいるのかも知れないが。
 僕は元々そういう系じゃない。しかも、現在は自己のグループとか、バンマス的な活動とかも、していない。 常に単独で活動してる。
 なので。 変に足下見られて上から物を言われなきゃならない理由もなければ、自ら頭を下げて「出してもらう」「やらせてもらう」理由も、無い。
 
 そういうリーダーの弱みというか、泣き所につけこんで、安いギャラで人をこき使おうとか、それでも飽き足らず、さらに集客努力させよう(営業努力を押し付けよう)とか、それが当然みたいな顔するとか、、、どんだけムシのいい話してんだ? ずいぶんセコいアコギな商売してるじゃないか。
 そんなトコで鵜飼いの鵜をやらされる程、ウブでもお人好しでも無い。 こういっちゃなんだが、自ら請うて出るようなアクティブ性など持ち合わせていない。
 ほぼ常に、依頼を受けて引き受ける形式である。
 行って、ベースを弾く、それだけだ。
 それ以外(それ以上)の事は「いたしません」だ。

 まぁ、売り言葉に買い言葉で。 僕も、ついついカッとなって、ちょっと言い過ぎた。
 明らかに過剰防衛だったし、言葉の暴力、まさに暴言だった。
 相手も痛かろうが、殴ったコチラも手が痛い。それが不快で気持ち悪い。
 僕は基本的に温厚、無難、人畜無害に、出来るだけ友好的に、礼儀を守って、余計なストレスなく仕事に取り組みたい、と思っている。 しかし、一方的に殴られて黙ってはいない。反対の頬差し出したり、無抵抗主義の実践したりはしない。 ハムラビ法典か、半沢か、ついカウンターを出してしまう。
 喧嘩を売ったり買ったりするのは、演奏の中だけで充分だ。演奏の中では喧嘩はアリだが、言葉で、場外乱闘とか、本当にウンザリだ。 口喧嘩は苦手だ。苦手なので、手っ取り早く、急所ついて致命傷負わせて終了させてしまう。黙らせる。それで恨みを買い、周囲をドン引きさせてしまう。



ミュージシャン・シップとは

 あと一部のボーカリストにも。
 昔から、「ボーカルジャズ」業界はちょっと独特な世界で、「一流の店でやれるようになったらエラい」みたいな部分がある。  そういう店に出入りする人が一流、そうでなきゃ二流三流、、、と勝手に見下し、上から物を言う。
 インスト系のミュージシャンやハコと絡みの多い人はあまりそんな事ないが、どっぷりボーカルジャズ業界に浸かってる人の中には訳分からん人がいる。どうやら、その人(種)にとっては、基準はそういう肩書とか経歴とか、それが全てであるらしい。で、自分はそこに出て、そういうバンドで歌った事があるから、一流だ、と。・・・あ~、はいはい。そうですか。おめでとう。そう思ってれば良いさ。

 あちらの業界(セカイ)は独特の価値観・基準・序列・不文律がある。
 随分苛烈な集客ノルマが課せられたり、集客をキープしたりシェアしあったり共同体(シーン)を維持するために、お互いにライブに行ったり来たりの贈与論が展開されている。 という事は知っている。それについて物申す気はない。
 それは、はじめから、そういう世界なんだから。言う事は何もない。
 それが出来上がってる所に、承知の上でやっているのだから、外野がとやかく言う事はない。
 しかし、そっちの世界の道理やジョーシキを、音楽そのもの以外に必死にならなきゃならない形をこちらの世界に持ち込まれても、困る。
 仕事日照りの中、どうにか仕事を作ろうとしてる演奏家やバンドリーダーの中には、ボーカリストからステージングとか宣伝力とかを学んだり影響を受けたりする事も昨今は多い。
 それは良いが、なんか、余計なもの(変な集客ノルマに関する責任感とか強迫観念)まで貰って来たり、してる。
 
 集客ノルマなど無いよ。ボーカルジャズのステージとか、ハコ貸しのロック系ライブハウスとかなら、いざ知らず。
 店から、固定ギャラとか保証額を提示されて、依頼を受けて演奏するというのでない限り、チャージバックの場合、そもそも仕事でないし、ハコとミュージシャンの立場は同じである。
 なんか、色々とゴッチャにしてる、錯覚してる、思い込んでる人が多い。 それを利用してる人、利用されてる人が多い。
 別に、特にそれについて何か言う事はないが、火の粉かけられたら振り払わねばならない。
「何か勘違いして必死なようだけど、それ、根本的に間違ってるから」

 今時の行儀良い礼儀正しい反骨精神とか無縁な若者が、ロック音楽をやる時に、それはそういうもの(作法)だと思って、転がしスピーカーに足を乗せたり、ギターを叩きつけたり、それがカッコイイ、いかにもミュージシャンらしい(っぽい)振る舞いだ、とか思い込んでるくらい、意味ないし馬鹿馬鹿しい。
 「なんか、みんな、そーしてるから」
 「憧れの◯◯さんも、そーしてる(そー言ってる)から」
 とか、訳わからない理屈、雰囲気で、倣って、やってるだけ。
 それは構わないが。 それをコチラに要求してくる、「やってない」と非難してくるなら。
 そもそもの部分、立脚してる所から潰すよ。

 で、「そもそも」な所から、完全に論破してしまうと、面目とか価値観を崩された相手に逆上されてしまう、と。
「感じが悪い」だの「性格悪い」だの、完全に感情的で主観的な事を言われる。
 こうなると、もう、意思疎通の手段が無い。 ため息ついて「あ〜そう」「話になんない」と流すしかない。
 これが、キャリア30年、40年、50年とかのベテランになったら、火消し技術とか向上するのか、そもそも火事にならないように手を打てるようになるのか、知らないが。
 残念ながら、まだまだ、そこまで達していない。理不尽な目にあったら、スルー出来ず、ついつい反応してしまう。
 あ”〜、面倒くさい。

 面倒くさいの大嫌いなんで、時々活動や人間関係において「ふるい」をかける。というかムラから外れる。
 グダグダした、しがらみとか、既成的慣習とか、それに捉われる事に必死になるとか、、、パス。
 KYで結構。もし、なんか用があったら、そん時だけ呼んどくれ。



付き合いきれない

 仕事上の付き合いならありえるが、付き合いで仕事は出来ない。
 昔から常に「付き合いが悪い」って事について、まぎれもない事実だから反論はしない。そして誰の音楽性とも一致しない。 もし「付き合いやフィーリング・価値観の一致が大事」と考えるなら、他の付き合いが好きな人に頼めば良い。
 僕は、ただひたすら、マイペースに、自分の業に取り組む。
 日々常々練習し勉強し、依頼が入れば最善を尽くすべく全力で取り掛かり、無ければその分さらに練習し勉強する。か、考え事に耽る。
 昔から今まで変わらないし、たぶん、今後もそうしてくだろうし、一生変わらない。
 たまに、気まぐれにセッションやライブに行く時はあるが。 それはあくまでそうしたい時、都合の良い時に気軽に行くのであって、来てくれた礼だとか、来てもらったり自分の宣伝したりするため、とかそういうものではない。
 だから、常に言うのだ。 「都合の良い方、気軽にお越し下さい」と。
 
 集客(努力)をしてないとか、言われる筋合いはない。 というか、充分してる訳だし。それでやってない、と言われたらカチンと来るし。足りないと言われたら「そーですか。他をあたって下さい。ほな、さいなら」と言う他ない。
 音楽以外の事出来るなら、そもそもミュージシャンやってない、ての。
 
 たまに、リーダーバンド組んで、オリジナル曲とか、そういう「アーティスト」的な活動を、自己表現(パフォーマンス)をやる時も無くはないが。
 それ以外の時は、「ベースを弾く」で完結してる。他人のリーダーバンドで、差し出がましい真似や自己主張はしない。
 現場で、サイドが、めいめい勝手に主張したり仕切り始めたら、混乱するだけだ。 そもそも「この選曲どうなんよ? 」「このアレンジどうなんよ?」とかやり始めたら、何も出来なくなってしまうだろう。
 だから、僕に出来る事は、黙って出来る限りを尽くして弾く、それだけしかない。 
 それを「タダ乗り」扱いされたりしたら、たまったもんじゃない。
 よりにもよって、ベーシストに、乗っかってるとは、何事ぞw
 どちらかと言えば、乗せて(背負って)歩いたりランニングしたりてるのは、ベーシストだと思うのだが。いや、それはあくまで演奏役割上の話だけども。
 涼しい顔して、気軽そうに、何も考えてないような感じで、楽々と、弾く。 そりゃそうだが。
 そのために、日々どんだけ練習や勉強してるのか、全く分かっちゃいない。
 こういう事を言ってくる輩は、大体、ベースを触った事がない、ベースのやってる事が全く分かってない、と相場が決まってる。
 勿論、ちゃんと理解のある他パートプレイヤーやボーカルもいる。
 しかし、たまに、そういうお客さんよりも理解や配慮のないような輩とかち合うと、何というかガッカリする。もはや何も話す気になれない。付き合いきれない。

 あと、「私のバンド」扱いされるのも真っ平だ。
 「私の(参加してる)バンド」というニュアンスで使われるならともかく、「私の(バック)バンド」みたいなニュアンスで使われたり、言ってる内に自己暗示するのか、アゴで使おうとしてくるとか、無視したら「気が効かない」とか。 ・・・阿呆か。
 腹を立てるのも馬鹿馬鹿しい。 馬鹿馬鹿しい思いをさせられのは真っ平だ。

 「やって貰ってる事」「やってあげていない事」には気づかず気にせず、「してあげてる事」「やって貰ってない事」ばかり気にする。 分かってる方が穏当にしようとしても、下手に出りゃ、つけあがる。
 ものの価値、協力する人の有り難み、感謝、そういうものに欠けてる当たり前だと思ってる輩に、何か提供するのは、無駄だし、勿体ない。得る物は無い。時間や労力をドブに捨てるようなもんだ。
  ・・・ああ、ずいぶん勿体無い事しちゃったな。
 それが、この数週間の、総括・反省である。

 まぁ、半分は自己責任だ。
 昔、実入りの良いヤマを引き受けた事もあったので、ちょっと期待していた、ヤマ師根性が働いた、そんな所が無くもない。
 羽振りの良い頃は、多少アレでも、何しろ条件が良かったので、あまり気にせずに引き受けてたが。 そうでもなきゃ、嫌な所がクローズアップされる。
 何しろ仕事だから、実入りにつながるなら、堪忍袋も大きくなる。
 しかし、そうでもなきゃ。
 金の切れ目が縁の切れ目。

 そもそも音楽屋の縁なんて、仕事ありき、だし。
 それを、昔の事で恩着せがましく、いつまでも引きずられても困る。
 それはそれ。これはこれ。
 面倒くさい。
 付き合ってられん。



面倒くさい

 集客、宣伝という事に関連して言うならば。
 お客さんをお呼びする以上、あやしげな、何かしら問題があるような場所やイベントを告知する事は出来ない。
 衛生的に、風紀・治安的に、品質的に、マイナス要因がある場合、積極的な宣伝告知は出来ない。
 目先のギャラに目が眩んでw、結構際どい内容のシゴト、怪しい(アヤフヤな)内容のシゴトを引き受ける事だって、ある。
 だが、どういう曲、どういう編成メンツで、何時から何セットやって、チャージは(ついでにバックは)いくらで、とか不明なようなものは「来てください☆」とか言えない。
 ホテルやパーティー等の生演奏仕事とかの特に宣伝する必然の無いものとかも、特に告知しない。
 以前、こういう仕事について、他所でみだりに触れまわるもんではない、的なご指摘を貰った事もあり、近年では、そういう仕事についてはネットでは書かなくなっている。 
 
 snsやブログで紹介するのは、ライブハウスでの演奏やセッション、の中で、特に問題のなさそうな(安心して呼べる、来て頂けるような)ものに限られている。
 場所によって差があると良くないから、テンプレート的な宣伝告知文を書き込む。

 とりあえず。
 大体、ライブハウスの演奏とかだと、面倒くさくないよう、次のようなやり取りとなる。
 「◯月◯日、あいてる? 夜、△△なんだけど、□時入りで入れる?」
 「はい。行けますよ。」
 「じゃ、宜しく〜」
 たったこれだけのやり取りしかしてない、ロクな情報も貰っていないようなものを宣伝したり集客したり出来る程、僕は有能じゃないw
 行って、弾く。それだけだ。
 シンプルなやり取りで、二つ返事で引き受ける場合は、「当日現地に行って、弾く」以外の責任は何も負わない。
 宣伝だの集客だの、しようがない。
 しようがないので、していない件について、なんか言われる筋合いは全く無い。

 引き受けた時点で了解しちゃってるから、結果について、こちらからそれ以上ゴチャゴチャ言う気はない。
 何も言わないか、他人事的に「残念だったねw」とか笑い話にするか、せめて出張った分くらいは楽しんで帰ろうと全く関係ないヨタ話・世間話でもして帰るか、そんくらいである。
 それに対して、気軽だとか、やる気ないとか、努力してないとか、そういう事を言われる筋合いは、全く無い。
 やる気もなく、わざわざ楽器かついで出かけて、全セット演奏したり、するものか。
 また、そのために日々取り組んでいる件については、「やる気」「努力」とやらに算定されないのか。
 
 そんな、下らない思いをさせられる、知らず知らずのうちに慣らされていくくらいなら。
 そんな考え方の所や相手と、密度の薄い、中身の無い、緊張感の欠片もない、ムダな合奏練習をさせられるくらいなら。
 自主トレしていた方が100倍は有意義である。
 僕はいつでも、真摯に、音楽に、アンサンブルに、その場その場でサウンド作る事やベストを尽くす事に、全力を注ぎたいと思っている。 ライブだ、セッションだ、プロだ、アマだ、関係ない。 状況や相手に合わせて、手を抜くようになったら、左右されるようになったら、ヤバい。
 ちゃんと自分でキープ出来るプレイヤーの揃った時なら、なんかやらかそうとする時もあるし。 仏頂面で、極めて業務的に淡々と冷静に弾く時もある。 しかし、やる気において差はない。意識するポイントやアプローチが違うだけだ。  僕は出不精なので、ムダに出かける事はしない。
 つまらないと思ってダラダラやってたら、本当につまらない事になるし、つまらない人間になり、つまらない人生を送るはめになる。僕はそうしたくない。
 が、こちらがどんなに真面目に取り組んでいるつもりでも、向こうにそうじゃなく、悪い(的外れな)風に思っているのなら仕方ない。
 「・・・じゃ!」サイナラ、である。
  「共演NG」指定まではしないが。
 なんか用事(シゴト)があった時、どうしてもベースが見つからなかった時とか、向こうからコンタクトとってくる時はあるかも知れないが。 こちらからコンタクトとる事は、多分もう無い。 面倒くさい。

 面倒くさい。 面倒くさい。 あ〜、面倒くさい。 面倒くさい。
 すっかり「面倒くさい」が口癖になってしまい、行く先々で、面倒くさいを連発してたように思う。
 面倒くさい思いを抱え続けてるのも面倒くさいので。
 ダーっと、こうして書いて。
 面倒くさい話は終わりたい。
 

     

 



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